ゲームプランナーの技術ブログ

ゲームプランナーである管理人が、仕事する上で考えたことや習得したことを書くブログです。

カットシーンのフルボイス対応は大変だという話

ドラクエ11が、スイッチ版にてフルボイスになった。

簡単に思えるかもしれないフルボイス対応、主にカットシーンで相当な苦労がある。どういう苦労があるかを書いてみる。

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苦労その1:リップシンク対応がめんどくさい

ボイスを実装しているにも関わらず、リップシンクしない、口元が動かないのは明らかに不自然である。ボイスに合わせて自動的にリップシンク対応しないと、手動で口を動かさないといけないので、本当にめんどくさい。手動で口パクさせるお仕事をしたことがあったが、大変だった。

苦労その2:尺調整

声優の演技によっては、カットの尺が足りなかったり、長すぎたりすることが多い。

そのため、実装するボイスの長さに合わせ尺調子をする必要がある。ボイスキャストを差し替えた場合も、尺調整が発生することにも留意しておくとよいだろう。

苦労その3:ボイスの管理

ほんとにボイスの管理は大変。収録すべきボイスの取りまとめ、収録したボイスの精査等などの作業はほんとに神経を使う。もし、収録スべきボイスをとり忘れると、方々から文句を言われるし、仕様を変更しなければならなくなる。私は新人のときにこれを任され、無事に爆死した。

苦労その4:急な仕様変更ができない

何らかの都合でシナリオを変更しなければならない時に、ボイス収録済だった場合には、再度ボイス収録する必要がある。ただ、スケジュールがとれなければアウトだ。発売日の延期などを考慮する可能性にもつながる。特に倫理的に問題のある表現があるままでは、発売することはできないので、十分に考慮する必要がある。

まとめ

他にも、ボイスキャストのギャラ代がかかるかと、多言語対応がめんどくさいとかそういのは言わずもがな。フルボイスの実装は、非常にコストがかかるので、実装を決める際には心して欲しい。

 

※フルボイスに関してまた記事を書きました。

sonykichi.hatenablog.com

 

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