「ちゃぶ台返し」をするメリット/デメリット
ゲーム開発でしばしば起こるイベント、ちゃぶ台返し※1。
※1:面白くないと思った部分を鶴の一声で大幅に変更すること
宮本茂大先生が命名したらしい
開発者にとっては、憂鬱この上ないイベントである。
今回は、この様に憂鬱なイベントを行う目的とこれにともなうネガティブな効果をまとめ、ちゃぶ台返しするかどうかをトレードオフする際の手掛かりにしたい
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メリット1:作品のクオリティーが上がる
ある程度できあがってから、ゲームをつくりなおすことになるので、クオリティーは当然に上がる。
メリット2:市場に対応できる
ゲーム業界も刻々と変化している。
ハードの売れ行き、他のヒット作品の登場、ビジネスモデルの変化などなど。
既存の仕様を大きく変えることで、これらにフィットできれば、商業的により大きく成功できる可能性が高まる。
メリット3:コンプライアンスに対応できる
災害やテロがあった際にはどうしてもそういった表現はちゃぶ台返しせざるおえない。こういった表現の代わりに新たな仕様を実装すれば、無事に発売できる。
デメリット1:モチベーションが下がる
なんせこれまでの労力が無駄になるので、それはそれはやる気がそがれる。
ちゃぶ台返しをする理由とちゃぶ台返しにより、ゲームがよくなる旨をメンバーに納得してもらわないと、作業効率が落ちることは必須だ。
デメリット2:コストがかかる
作業がやり直しになるので、当然ながら、工数がかさみ更に開発費が増えることは避けられない。
ちゃぶ台返したい人は、偉い人からちゃんとお金もらってきてくださいね!!!
デメリット3:発売時期がずれる
人員を増やしただけで修正されるなら、ラッキーだが、大抵は新しい人員が既存の人員以上のパフォーマンスは発揮できないので、スケジュールはずれ込む可能性が高い。
※前もってちゃぶ台返しするためにスケジュールにバッファを持っていれば別
まとめ
ゲームがおもしろくなるからと言って、ちゃぶ台返しすればいいというものではない。当たり前だが、それがわかっていないままやってしまうディレクターさんのなんと多いことでしょう。
ゲーム開発はトレードオフが基本なので、メリットとデメリットを考えながらちゃぶ台返しは行ってほしいものだ。