ゲームプランナーの技術ブログ

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「ちゃぶ台返し」が起こりそうな環境

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ちゃぶ台返し※1)は、手を動かす人間にとっては、だいぶ避けたいものだが、数年業界にいればどうしても遭遇してしまう。
それならせめてちゃぶ台返しが起こるかどうかを知れたら、心の準備ができるはずだ。
今回は、ちゃぶ台返しが起こる予兆がどういったものかを書いていく。

※1:面白くないと思った部分を鶴の一声で大幅に変更すること
 宮本茂大先生が命名したらしい

dic.nicovideo.jp

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開発経験が足りない

RPG作ったことない会社がRPGつくったり、逆にアクションつくったことない会社がRPGつくったりすると、思ったようなものができずに、ちゃぶ台返してしまうことがある。

新規IP

ゲーム性が新しかったり、今までないようなジャンルのゲ―ムだと、完成イメージがつくりづらいので、ある程度完成したあと「なんか違うな」となり、ちゃぶ台返しになりやすい。

コンセプトが共有されてない

開発者全体でコンセプトを共有してないと、それぞれがバラバラな思いでつくるので、各種仕様やデザイン、アートワークに一貫性がなくなる。
すると、当然、ゲーム全体でみると、ちぐはぐなものになるため、やり直そうという話になるのはまったく不思議ではない

偉い人がチェックしてない・小言を言わない

偉い人のチェックが、ある程度でき上ってからしか行われず、そこにきてやってゲームの良し悪しが判断され、結果、ちゃぶ台返しが発生するパターンである。

色々なパターンがあると思うが、偉い人が忙しくて時間が取れずにチェックが遅れていたり、もしくは能力が無くてゲームがある程度完成しないとチェックができない場合に発生しがち。

意思決定者が複数いる

ディレクターとかプロデューサーとか、ゲームのクオリティーに責任を持つ人が複数いるとケースである。いわゆる「船頭多くして船山に上る」状態なときである。
この場合、彼らがちゃんと完成イメージをすり合わせるか、自分がみる範囲のすみわけ(バトルの仕様はAディレクター・ストーリーの仕様はBディレクターとか)をしっかりしていないと、AディレクターがこれまでOKにして進んでいたものが、BディレクターやAプロデューサーによって否決され、結果、作り直し=ちゃぶ台返し となる。

クライアント(発注側)の意思決定が変わりやすい

パブリッシャー(販売元)がディベロッパー(開発元)に発注している場合は、内製(発売を担当する会社自ら開発する場合)に比べてどうして責任者が状況を把握することが難しい。その結果、クオリティーチェックが遅れて、ちゃぶ台返しが発生する。

まとめ

全体的に言えることは、一定期間ごとにゲームをちゃんとプレイして、おもしろくなっているか、目指すものになっているかを確認していないことに起因する様に思う。だが、作業者がこういう確認をしても意味がないという現実がある。
ちゃぶ台返しの予兆を感じたら、各々が精神的ダメージを受けないように備えて、メンタルの健全さを保っていただきたい。

 

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