大規模開発を経験してわかった問題点
最近、メンバーが100名を大幅に超える開発を経験している。
大規模開発ならではなの問題点について書きたい。
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- 1.半年いても話したことない人がいる
- 2.自分のゲームをつくっている感覚が薄くなる
- 3.ゲームをよくしようとする意欲が下がる
- 4.誰に相談したらいいかわからない
- 5.上流工程のちょっとの判断遅れによる影響範囲がエグイ
- 6.仕様変更の影響範囲がエグイ
- 7.バグの擦り付け合いになる
- 8.チームをかえようとする意欲が失われる
- 9.ちゃぶ台返しによる損害が大きい(190319追記)
- 10.メールやチャットの数が多すぎる
- まとめ
1.半年いても話したことない人がいる
相談したい人がいても、過去に話したことない人だったりすることが多いので、コミュニケーションにコストがかかる。
少ないメンバーであれば、働いているだけで、性格とか人となりとかがわかるので、
どういうコミュニケーションをとるかがわかるのだが、そうもいかない。
2.自分のゲームをつくっている感覚が薄くなる
100人以上いると、自分がこのゲームへの貢献度が相対的に少なくなる。
そのため、発売したとしても「XXXXは私がつくりました!」という実感は薄いだろう。
※私の作業がだいぶゲーム開発の花形から離れているというのもあるかも。
3.ゲームをよくしようとする意欲が下がる
上記の様に、自分のゲームという感覚が弱くなるので、
ゲームをよくするために、人肌脱ごう!という感覚がうすれる。
ゲームというのは、色々な人のちょっとしたこだわりでだいぶ改善されるので、
良くない傾向だなと感じる。
RDR2の開発者は、大規模開発であるにも関わらず、恐ろしい時間残業したらしいが、そのモチベーションがどこから来たか謎である。
4.誰に相談したらいいかわからない
バグが発生したときや、トラブルが発生したときに、誰に相談すればいいかがわからない。
組織図の様なものは用意してあるが、それでもわからない。
5.上流工程のちょっとの判断遅れによる影響範囲がエグイ
シナリオだったり、操作性だったり、UIだったりをどうするかを決める時間が長くなればなるほど、何十人の作業が遅れることになる。
6.仕様変更の影響範囲がエグイ
ちょっとした仕様変更、例えば、セリフを一言二言かえただけでも、様々な人に作業が発生してしまう。
7.バグの擦り付け合いになる
関わるスタッフが多いので、誰が原因でバグを発生させているかがわからない。
そういったバグを誰に投げればいいかわからず、バグをそれぞれのセクションが押し付けあうことになる。
8.チームをかえようとする意欲が失われる
プロジェクトには明らかな問題があるのだが、組織が大きすぎて、それを変えようというモチベーションがわいてこない。
9.ちゃぶ台返しによる損害が大きい(190319追記)
十数人規模なら、仕様をひっくりかえしても影響範囲は少ない。
だが、大規模開発だと最悪億単位の損失となる。
こういった事態を避けるためにも、開発人数を抑えた段階で試作品の段階でゲーム性をしっかり練るべきだ。
10.メールやチャットの数が多すぎる
ちょっとみていないだけで、メールやチャットが大量にくる。
そして、それが自分に関係があるかどうかを判断するのが非常に煩雑だ。
単純に読んでいるだけで、けっこうな時間が消費される。
まとめ
4については、困ったことがあれば、全員がみるチャットツールに問題を記載して、誰かにひろってもらえる様にすればある程度は改善すると思う。
7については、全然解決できる可能性はある。
ただ、そもそも、大規模開発を円滑にするためには、個々がコミュニケーションをとり問題の解決に挑むことが難しい。
そのため、なるだけ業務を分業するか、個人だけで作業を完結できるようにし、コミュニケーションをとる必要がないようにするのが最適解だと思う。
↓続きを書きました。
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