現代世界を舞台にしたゲームにおけるダメージ回復の仕様の問題点とその対策
ダメージの回復は、多くのゲームに採用されている仕様である。
例えば、FFのこれ↓
だが、現代の世界を舞台にした、ゲームでは、ダメージの回復という仕様は非常に違和感がある。
傷や怪我が一瞬で治ると言った現象は、現実の世界ではなかなか起こりにくいからである。
今回は、現代の世界を舞台にしたゲームにおける、ダメージ回復の仕様の問題点とその解決策を考えてみたい。
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問題の背景
以前、ハイエンドグラフィックゲームの諸問題についても書いたが、これまでのゲームのグラフィックでは問題にならなかったことが、ハイエンドグラフィックで描かれることで、様々な問題が生じていることを以前に書いた。
ダメージ回復の問題も、ハイエンドグラフィックのゲームが一般的になった結果、生じる問題である。
現実世界を舞台にしたゲームであっても、ファミコン時代、スーファミ時代には、ダメージ回復の仕様が特に違和感を与えるということはなかった。
以下の動画を観て欲しい。
バイオハザード7の動画だが、化物に噛まれたことによるダメージが、回復薬と呼ばれる液体を腕にかけただけで、一瞬で回復している。他にもチェンソーで斬りつけられた時のダメージもこれで回復する。
フォトリアルなグラフィックを目指した本作ではなかなかに違和感がある。この違和感を解消するための方法をまとめていきたい。
※バイオハザード7がそれでも、ダメージの回復をこの様な仕様にしたのは、シリーズを通して、回復薬でダメージが回復してきたためだと思われる
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回復している様子をみせない
「龍が如く」シリーズでは、メニュー画面を開き、回復アイテムを仕様するという流れで回復が行われる。
その際に、キャラクターがどういった行動をとっているかをみせないので、バイオハザード7の様な違和感は感じない。
ただ、メニュー画面が開きキャラクターが見えない状態だと、没入感が失われてしまうというデメリットがある。
手当をする過程をみせる
ラストオブアスで使われている手法である。
下の動画の様にプレイヤーキャラクターが傷を手当する様子をしっかりと描写することで、もっともらしさを演出している。
ダメージ=傷なのだから、それを手当することでダメージが回復するというのは直感的でわかりやすい。
ただ、傷を直すという描写を入れるのは、なかなかにコストが高い。
また、バイオハザード7の様に一人称視点だと、傷を手当する描写がカメラにかなり近いところで描写されるため、ごまかしがきかない。
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自動回復のみにする
グランドセフトオート5では、ダメージの回復を時間経過のみにするという割り切りをしている。そうすることで、ダメージが突然回復するという不自然な状況を回避している。
この様な仕様は、FPS/TPSでは一般的な仕様であり、これらのジャンルに馴染みのあるユーザーには違和感もかなり少ない。
ただ、そもそも時間経過でダメージが回復するというのもおかしな話なので、納得しないユーザーもいることだろう。
まとめ
どれも決定打ではない。やはり、今回の問題もまた、メリット・デメリットを踏まえて、どういった対策を取るかを考える必要がある。
また、ハイエンドのグラフィックがこれからスマホでも一般的になることを思えば、こういった問題が日本の開発現場でもより顕在化してくるだろう。
そういうわけで、もっともっと、こうったいゲームデザインにおける問題点が教諭されるといいなと思う。
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