ゲームプランナーの技術ブログ

ゲームプランナーである管理人が、仕事する上で考えたことや習得したことを書くブログです。

「ギフトボックス」について

 

最初のお題は、「ギフトボックス」について。

ギフトボックスの意義とか役割とかを書いてみたい。

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ギフトボックスとは?

ソシャゲで侘び石などが入っているあれである。

ここでは、ギフトボックスのことを運営からのプレゼントやギフトを格納する機能くらいの意味で話を進める。

ギフトボックスは必要なのか問題

ギフトに入ったお詫びを受け取るのがめんどくさいという話はよく聞く。

侘び石なんかは、ギフトボックスで受け取らずにそのまま入れろというユーザーの声もある。

ワンピーストレジャークルーズの様に、実際、ギフトボックスがないソシャゲもありはする。

では、なぜそもそもギフトボックスは必要なのかを書く。

 

ギフトボックスが必要な理由

1.所持上限を増やさなくてもゲームを進められる。

ギフトボックスがない場合、ギフトとして配布されたカードや武器、各種アイテムは、手に入れた瞬間、強制的に受け取らなければならない。

 

すると、カードとか武器とか所持上限が決まっているものは、

それらを受け取る度に、それらの所持数がどんどん消費され、やがて上限いっぱいになる。

いっぱいになると、その上限を課金アイテムで増やしたり、いらないカードを売却したりしないといけなくなる。

 

ギフトボックスがあれば、「今は受け取らないでおこう」みたいな判断を

ユーザーが好きな様にできて便利だ。

 

2.ガチャを回したものを格納する場所

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とにかくガチャを回したい! というのが課金ユーザーの本能というもの。

彼らにはカードの所持上限を増やしている暇はないのです。

上限を超えても、ガチャを回したいそんな人のために、

ガチャで回したものを一時的にプールする場所として利用してもらえる。

課金ユーザーにとっても、ギフトボックスがあることはとてもユーザーフレンドリー!

 

3.受取期限を設けられる。

これは、運営側の思惑。

ギフトボックスにギフトを格納するタイプのソシャゲの場合、各種ギフトに受取期限を設けられる。

ギフトに期限をつけると、一定期間後にそれを削除して、データベースを軽くできるし、期限切れを避けるためにユーザーがログインするようになる。

ギフトボックスの機能

上記を踏まえて、ギフトボックスの機能についてまとめる。

 

  1. 運営側からのプレゼントやお詫びとなるアイテムを格納、プールする。
  2. ミッション(ゲーム中で設定されたなにかしら目標を達成するあれ)で入手したものをプールする。
  3. ガチャで入手したものをプールする。

 3.はソシャゲによって、実装されていないことも多い。

ギフトボックスの諸問題

続いて、ギフトボックスの仕様作成や実装で問題となる点を書いていく。

仕様作成の時には、ゲームの目的にあった実装になるように、下記の問題を考える必要がある。

1.期限をつけるか問題

 ギフトに期限をつけないタイプのソシャゲも多い。

期限切れになって、ギフトが消失してしまうと、一定の数のユーザークレームは避けられない。その点を踏まえて、期限は設定する必要がある。

ただ、上記で書いたように、やっぱり運営上は期限があった方が良いので、そこはトレードオフしてください。

2.ソート機能をつけるか問題。

デレステなんかは、カードだけ、スタミナ回復剤だけといった様に、ギフトの種類に応じたソートが行える。

一括受取により、カードの所持枠がいっぱいになるのが嫌なユーザーにとってはこの機能はありがたい。

 

だが、ライトユーザーにとっては、一括受取しかつかわないので、彼らにとっては不要な機能だ。

 

実装のコストとどの様なユーザーに向けてつくるかで、この機能を実装するかどうかを考える必要がある。

 

3.ギフトボックスに上限を設けるか設けないか問題。

データベースとへの負荷を考えると、一定の制限があることが望ましいが、上限を超えたギフトが消失することによってユーザークレームが発生してしまうという問題が発生する。

4.受取履歴を入れるか入れないか問題。

ユーザーがギフトボックスでどんなものを受取り、それをどのように入手したかを表示するのが受取履歴だ。

 

これがあれば、ユーザーはギフトを手に入れるにはどの様な行動を行えばよいかを学ぶことがきる。ログインボーナスでもらえる、ミッションでもらえるといったことを理解すれば、ユーザーはゲームの遊び方がわかってくる。

 

が、この機能は、使うユーザーが限られており、実装にもそれなりにコストもかかる。

 

上記の機能のいずれも、そのゲームにとってギフトボックスをどの様なものにするかを踏まえ、各種トレードオフを行い実装の可否を決める必要がある。

 

特に実装コストが大きい機能の実装は、プログラマーに嫌がられるので、企画職は実装の意図と意義を説明する必要がある。

 

トレードオフについては、別のブログでも書いてるので、よれけばをご覧ください。

sonykichi.blog.jp

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