UIの種類~HUDと非HUD~
ゲームの快適さを左右することでおなじみのUI、ユーザーインターフェイスであるが、UIとして見落とされがちなUIの要素について考えたい。
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■問題の背景
まず、ここで議論するUIの定義を書きたい。
下記の記事から引用。
UIとは?UXとは?違いを理解しよう!|ferret [フェレット]
UIはユーザーインターフェイス(User Interface)の略です。
Interfaceとは「接点、接触面」という意味で、UIはユーザーと製品・サービスの接触面を指すので、「ユーザーの目に触れる部分使用する部分」はすべてUIとみなすことができます。
多くの本やカンファレンスで度々、話題になるUIであるが、その際に語られるのがいわゆるHUD(ハッド)のことである。
もともとは、戦闘機や車などで、フロントガラスなどに情報を表示する手法のことをさしていたものだが、
コンピュータゲームでは画面に重ねて表示される情報を「HUD表示」という。(省略)また、通常のゲーム画面に弾薬残量、地図、点数などいろいろな情報を重ねて表示する目的で、ヘッドアップディスプレイが利用されている。
(wikipedia のHUDの記事より)
マウスカーソルや、プレイヤーキャラクターのHPだったり、スマホゲームのメニューボタンだったりはHUDと言える。
UIデザイナーだったり、UIプログラマーと言った職種の方たちの担当するのは、こういったものであることからも、HUD=UIと認識されてがちである。
だが、ゲームのプレイヤーがゲームに必要な情報を得るのは、それらだけではない。
非HUDなUI
アサシンクリードでは、特定の目的地の近くには、鷹が飛んでいる。
これは、シリーズを通じてお馴染みなので、このゲームのユーザーは、迷った時に鷹を目指すことでゲームをすすめることができる。
続いて下記の画像だが、重力を操るアクションが特徴であるゲーム、グラビティーデイズ2のものだ。
#PS4share pic.twitter.com/4OfzKJsiX7
— IT社員の公私混同(公式) (@never_say_eve) 2017年4月9日
プレイヤーキャラクターが重力を扱うアクションが使用された場合には、下記の様に赤くなる。
#PS4share pic.twitter.com/LIAbyOAXdW
— IT社員の公私混同(公式) (@never_say_eve) 2017年4月9日
プレイヤーキャラクターの変化により、このゲームの本質とも言える重力を使ったアクション が、現在、使用されているか否かがひと目でわかるのである。
そして、非HUDとして最も有名なUIが下記のデッドスペースである。
プレイヤーキャラクターの背中の後ろに点滅するものがあるが、これがHPゲージとなっている。
これらの様に、HUDとは明らかに違うが、HUD以上に情報をユーザーに届けているUIの例はとても多い。
非HUD系UIの良いところ
HUD系のUIは、上記の定義からも明らかなように背景にある画像に重なって表示される。そのため、HUDとして多くの情報を表示することはできない。
というのも、特に3Dのゲームは、ユーザーがみたいものは、HUDの後ろに表示されるキャラクターや景色である。
それらを遮りかねないHUD系UIが多く表示されてしまうと、ゲームプレイを阻害しかねない。
そこで、非HUD系のUIを取り入れることで、ゲームプレイに集中させることができる。
また、グラビティーデイズ2やデッドスペースの様にプレイヤーキャラクターそのものがUIとしての役割を果たしている場合には、よりゲームに集中できる。
というのも、プレイヤーが最もみているのはプレイヤーキャラクーであるからだ。
まとめ
UIデザイナーやUIプログラマーは、HUD系のデザイン・実装に集中してもらえれば良い。
しかし、ゲームプランナーが非HUD系のUIを考慮しなければ、快適なゲームプレイを阻害しかねない仕様を組んでしまう恐れがある。
HUD系UI、非HUD系UIこれらをうまく活用して、快適なゲームプレイを生み出せる様にがんばりたい。
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