「おもしろいかどうか」を議論するのは意味がないという話
ゲーム開発の目的は、おもしろいゲームを開発することである。
だが、ゲーム開発において、この仕様はおもしろくない、この仕様はおもしろい
とかいう議論は、あまり意味がないと思っている。
今回は、なぜ意味がないのかについて、そして、何について議論されるべきなのかについて書きたい。
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「おもしろい」は極めて主観的
おもしろさというは、極めて主観的な感覚である。
ゲームのレヴューをみれば明らかだが、「これは神ゲー」という人もいれば、「クソゲー」だという人も多くいる。
ゼルダみたいなゲームは稀なのである。
おもしろさというのは、極論言うと、100人いれば、100通りある。
そのため、おもしろいかどうかという議論は、平行線を辿り、議論が収束することはない。
おもしろいかどうかの議論は、幽霊がいるかいないかとか、神がいるかどうか、みたいな議論の様に、ずーーーーーっとできてしまう。時間の無駄である。
では、いったい開発者は、ゲームをよくするために、一体何を議論すればいいのであろうか。
議論した方がよいこと1:ターゲットユーザーの好みかどうか
ゲーム開発に限らず、ほぼ全ての製品にはターゲットユーザーがいる。
そして、ターゲットユーザーが何を好むかということは、開発者間ではある程度、共有されている。
FPSを開発する時に、ミリタリーオタクをターゲットユーザーにするなら、コールオブデューティーみたいなゲームをつくるのが妥当だし、
アメコミのような世界観が好きなユーザーがターゲットの場合には、オーバーウォッチの様なゲームをつくるのが妥当なのは、明らかだ。
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議論した方がよいこと2:コスパがよいかどうか
ゲーム開発にも、他の製品と同じように予算と期限が限られているので、少ないコストでクオリティーアップできたり、物量を増やせる方がよいに決まっている。
予算や期限を超えるような仕様は、つくらなくてよいことは自明なので、合意に至ることができる。
議論した方がよいこと3:コンセプトに沿っているかどうか
何度も言っているが、ゲーム開発はコンセプトにそっているかどうかが大事だ。
ゲームの目指すべき方向性であるコンセプトに、仕様やアセットのデザインが適しているかどうについては議論は可能だ。
というのも、コンセプトというのは、開発者全員に共有されているものであるからだ。
※コンセプトに合っているかどうかがまともな議論にならないコンセプトは、コンセプトの設定が間違っていると考えるべきだ。
まとめ
おもしろいとか、おもしろくないとか、私も業務中に口にしてしまっているので、あまり大きなことは言えない。
だが、それでも、おもしろいかどうかで、議論はしない様にしている。
議論するのにも、時間=コストがかかる。だから、合意に至ることが見えない「おもしろいかどうか」について議論することには意味が無いのだ。
「おもしろいかどうか」について議論するのはやめにして、議論して意味のあることについて議論しよう(戒め)
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