ソシャゲに向いているIP(版権)
前回は、『どうぶつの森 ポケットキャンプ』を通じて、課金誘導を強める施策を論じた。
また、そもそも、『動物の森』というIPはソシャゲに向かないということについて言及した。
今回は、どういったIPがソシャゲに向いているかを考えたい。
スポンサードリンク
議論の前提
ソシャゲに向いているIPとは、運営を続けることができるIPであることを意味していると私は考える。
ソシャゲが、ビジネスモデルの観点から、パッケージ型のゲームと異なり、最も異なる点が、運営をするという点にある。
運営に欠かせないものは、ユーザーに提供するコンテンツである。
ガチャだったり、ログインボーナスだったりで配り続けないと運営は終わってしまう。
この点を踏まえて、ソシャゲに向いているIPを論じたい。
①知名度がある
当たり前だが、知名度がないゲームだったり、アニメ・マンガをソシャゲ化してもまったく意味がない。IP使用するには、ライセンス料が発生する場合も多いため、それなら一からIPを立ち上げた方が良い。
ただし、今は知名度がなくとも、これからアニメ化や映画化によって知名度が上る見込みがあるIPは、その限りではない。
②登場キャラクターが多い
ユーザーが価値を感じるコンテンツは、なんといってもキャラクターだ。
多くのソシャゲのガチャは、やっぱりキャラクターが排出されるものが多数だ。
武器や防具の様なアイテムで成功しているソシャゲもあるにはあるが、やはりキャラクターの魅力には勝てない。
③キャラクター同士が競うor戦う世界観がある
前回も触れたが、ユーザー間が競うことで、ゲームは活性化され、課金額も上がる。そのため、ユーザーが手持ちのキャラクターを使って、競うことが成立するIPであることが望ましい。
ドラゴンボールやワンピースの様にバトルがあれば、バトルで競うことが成立するし、スポーツもののIPであれば、試合で競うことができる。
ユーザー間で競うことがなくとも、NPCと競うor戦うキャンペーンモードがあることが望ましい。
④キャラクターにヒエラルキーがある
要は、SSR、SR、レア、コモンの様にキャラクターを分類できることが重要だ。
キャラクターがたくさんいても、キャラクターの価値に上記の様な優越がつけられないと、ガチャが置くことができない。
また、価値の低いキャラ、ハズレのキャラがいないと、価値の高いキャラ、アタリのキャラが輝くことができず、ユーザーは特定のキャラクターに価値を見出すことができなくなる。
『動物の森』というIPは、この点において、致命的だ。あの世界には、キャラクター(動物)の優越がない。
逆にドラゴンボールなんかは、とても優れている。最下位群のヤムチャ、最上位群の悟空といったように、強さのヒエラルキーが明確にある。
DRAGON BALL外伝 転生したらヤムチャだった件 (ジャンプコミックス)
- 作者: ドラゴン画廊・リー,鳥山明
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/11/02
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (3件) を見る
まとめ
有名なIPでも、成功していないソシャゲがあるのは、上記の様な条件を満たしていないことが原因であることが多いように思う。
ソシャゲの開発費も、5億オーバーが普通になってきた。そんな中、ソシャゲにするIP選びはより慎重に なる必要があるので、気をつけたい(戒め)
〈スポンサードリンク〉