ゲームプランナーの技術ブログ

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味方キャラクターを殺すことの問題点について

プレイヤーキャラクターに味方するキャラクターが途中で死んでしまうゲームがある。

古くは、FF7のエアリスや、ここ数年だとメタルギア・ソリッド5のクワイエットが有名である。

 

 

主人公に味方するキャラクターの死は、映画やマンガといった他のメディアでもよくある。

キャラクターの死は、ユーザーに大きなショックを与える反面、ストーリーの見せ場をつくることができるというメリットがある。

 

ただ、ゲームの場合は、問題はより複雑だ。今回は、キャラクターが死ぬことによって発生するゲーム特有の問題を整理したい。

 

 

 

問題の概要

ゲームとその他のメディアとの本質的な違いはインタラクティブ性にあるというのは有名な話だ。

他のメディアと違って、ユーザーがデバイスを用いて入力することでゲームに表示される画面は変化する。そして、その変化を受けてユーザーは、新たな入力を行う。その過程の繰り返しによりゲームは進行する。

 

ゲームにおける味方キャラクターの死は、その変化はユーザーの入力に大きな影響を及ぼすため大きな問題となる。

次に具体的な問題点について書く。

問題点1:難易度が変わる

味方キャラクターのパラメータ設定にもよるが、プレイヤーに味方し、ゲームの攻略を助けるキャラクターが死ぬので、ゲームの攻略に少なからず影響が生まれる。

その味方キャラクターが死んだ後にはプレイヤーの戦力は低下する。

または、そのキャラクターがいることで成立する戦略が成り立たなくなってしまう。

 

その戦力の低下分よりも難易度が高けれれば、ユーザーはゲームに詰まってしまう。

もしくは、それまでとっていた戦略がとれなくなってもゲームを進めることができる様にレベルデザインを行わなければならない。

問題点2:ゲーム内資産の喪失

ゲーム内資産については過去の記事でも何度か書いている。

 

sonykichi.hatenablog.com

 

ゲーム中で手に入れたアイテムだったり、キャラクターレベルだったりをゲーム内資産という。

 

ゲームの仕様として、死んでしまう味方キャラクターにレベルが設定されていると、ユーザーはそのキャラクターが死ぬことでゲーム内資産を失うことになる。

 

レベルだけではなく、そのキャラクター専用のアイテムがあった場合、そのアイテムはゴミクズになってしまう。

 

私の友人は、FF7のエアリスが好きすぎて、異常なほどレベルを上げていた。しかし、セフィロスの暴挙により彼の努力は水の泡になってしまった。 

問題を解消する方法

問題1に対しては、そのキャラクターがいなくとも、クリアできる難易度調整、レベルデザインを行うことである程度解消できる。

ただ、それでもやはり、ユーザーは、そのゲームのキャラクターがいないことによるゲームの攻略法を覚える必要性がある。

これについては、そのキャラクターが死ぬ前に、そのキャラクターが登場しないクエストを用意することでその攻略法を覚える機会をつくることで、ある程度解消できる。

 

問題2に対しては、ドラクエ11でとられている手法が参考になる。

同作ではあるキャラクターが途中で死ぬが、そのキャラクターのスキルを別のキャラクターが引き継ぐようにしている。

それによって、ゲーム内資産をそのキャラクターの死後もユーザーは持つことが出来る。

まとめ

いくら問題の解決策があると言っても、味方キャラクターの死はユーザーに大きな衝撃を与える。味方キャラクターは、ソシャゲをみればわかるように、それ単体で商品になるほどの価値を持つ。

よって、いくらただで手に入れられるキャラクターだからといって、簡単に殺してしまうことはいかがなものかと思う。最悪の場合、それだけでゲームの離脱につながる恐れもある。 

味方キャラクターの死は用法用量を用いて実装する必要がある。

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