ゲームプランナーの技術ブログ

ゲームプランナーである管理人が、仕事する上で考えたことや習得したことを書くブログです。

「ディレクターがいないゲーム開発」を経験した話

ディレクターがいない現場で仕事をするという貴重な経験をした。

今回は、ディレクターがいない開発現場のヤバさを共有したい。

そして、そういった現場が生まれる悲劇をくいとめることに貢献したく思う。

 

どういた開発体制だったのか

 会社が特定されるといりいろとこまるので、ざっくりいうと、

 ・30~40名ほどの開発体制

 ・受託開発

 ・エンジニアとデザイナー中心

といったところだ。

ディレクターがいなくても成立する様な小さなプロジェクトというわけではない。

ヤバさ1:全体的な方針が立てられない

受託開発なので、クライアントがいるわけだが、このクライアントに対して、各担当者が思い思いのやり方で対応することとなった。

その結果、クライアントへの対応がバラバラでまったく統率がとれない。

また、ウォーターフォールで開発するのか、アジャイルで開発するのかといった業務の基本方針も決まっていなかった。雰囲気で決まる。

さらには、業務フローもあやふやである。

各業種の作業範囲があやふやなので、気づいた人がやる状態になってしまった。

※気づいた人がやることのヤバさについてまとめています。

sonykichi.hatenablog.com

ヤバさ2:情報を管理する人がいない

meyco.hateblo.jp

上記はリモートワークについて書かれた記事である。

リモートワークの問題点の一つについて以下の様なことが延べられている。

情報が溢れてしまい、作業が進まない。という事が、過去に頻繁に起こっていた時期があります。 今までずっと何故なのか考えていたのですが、最近うっすらと答えがわかってきました。それは全てのメンバーが知らなくて良い事まで共有されてしまう事 です。 これにより「で、結局何をやればいいの?」->「全部」ということが起こり、どんどん組織や人が疲弊してゆくのを見ました。

強いチームは本当にオフィスを捨てるのか?国外リモートワークのデザイナーが思った4つのこと - meycoのUX&UIデザイン技術メモ

こういった情報の管理は、ゲーム開発では、ディレクターが行うのが割と一般的であると思う。

だが、このプロジェクトにはいないので、情報は溜まっていくだけで、全く整理されない。

※イメージ図

f:id:sonykichi:20180429194741p:plain

逆に、必要な情報が周知されないということも発生した。

クライアントとの会議で話された内容や、プロジェクトの納期の変更されたことといった、プロジェクトにとって非常に重要な情報は、ディレクターが入れば、ディレクターから周知されるのか一般的であろう。

だが、このプロジェクトでは、ディレクター不在なので、そういった情報の共有がなされなかった。

そういったことは、なんとなーく噂で広まるのである。

ヤバさ3:会議をしきる人間がいない

普通なら、ディレクターが、プロジェクトメンバーを集めた会議をセッティングするのだが、いないのでプロジェクト内の会議が開けない。

よって、プロジェクト内の問題点や各作業員の不満点を吸い取ることができないし、それを話し合う話をもつことができない。

ヤバさ4:揉めた時に間に立つ人がいない

ゲーム開発の現場はわりとギスギスしやすい。

そのため、衝突も珍しくない。

ただ、衝突が起こっても、プロジェクト全体の責任者であるディレクターが、当事者の間に入って調停することで収束されるのが一般的である。

このプロジェクトは、ディレクターがいないので、衝突が収束しないのである。

両者とも折れなかったなら、衝突は激しさを増すことになる。

まとめ

どう考えてディレクターは必要である。

ディレクター不在でプロジェクトがまわっていたとしても、それは運である。

ディレクターなしで、プロジェクトがまわると思っている人がいなくなることを願いたい。

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