「技術力がある会社」とはどういう会社なのか
「あの会社は技術力がある」「あの会社は技術力がある」みたいな話をすることがある。
では、それは、どういった会社なのだろうか。
今回は、技術力がある会社であるためには、どういった条件が必要なのかを考えてみたい。
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技術力とは
「◯◯◯できる」ことである。
例えば、
-ハイエンドのゲームをつくることができる
-ソーシャルゲームの開発運営ができる
-格闘ゲームをつくることができる
-オープンワールドをつくることができる
といったことだ。
◯◯◯できるためには、◯◯◯を経験していなければならない。
経験することで、あらたに「◯◯◯できる」技術をその会社は得られる……
とは限らない!
「◯◯◯」を経験しているのに、「◯◯◯」する技術がないことがある。
それはなぜなのか。
では、「◯◯◯できる」会社になる条件でいるためにはどうしたらいいのだろうか。
技術力がある会社の条件①:ナレッジを残している
新たな開発を経験することで、開発スタッフは様々なノウハウを得ることができる。
ところが、そのノウハウを文書に残さずにいると、何らかの理由で、経験のあるスタッフが対応できない時、他のスタッフはノウハウのない状況で対応しなければならない。
ソシャゲの運営を例に出して考えてみたい。
トラブルが発生し緊急メンテナンスをいれなければならない状況になった際に、過去のトラブルの原因と解決策がわかれば、その時のナレッジを踏まえて解決することができる可能性が高くなる。
また、ユーザーにどういったお詫びを配布すればいいのかなどもナレッジを踏まえてスムーズに決めることができる。
技術力がある会社の条件②:ナレッジを覚える機会がある
ただナレッジをためるだけではダメで、それらをスタッフが確認できる環境でなければならない。
スタッフがナレッジをまとめたドキュメントに簡単にアクセスできるようにすることはもちろん、そういったナレッジを勉強する機会を与える必要がある。
端的にいうと、ナレッジを学ぶ教育環境を整える必要がある。
そうしなければ、ナレッジは、活用されない。
技術力がある会社の条件③:優秀な人材を確保し続けることができる
作業のノウハウには、どうしても人に伝えることができないこと、その人にしかできない業務というのが多少なりとも存在する。
格闘ゲームの調整なんかは、職人芸なところがあり、経験のない人間が行うのは至難の技である。
そのため、そういった人員を確保し続けることが、「技術力がある会社」で居続けるために必要だ。
まとめ
技術力が高い会社というのは、なんといっても、経験豊富な人材を確保していることが一番の条件である。
ただ、人材の流動化が激しい昨今においては、それだけでは、技術力を維持することは難しい。
そこで、開発経験を経て得られたノウハウをナレッジ化して、そのナレッジを共有する機会をつくること、つまり、社員を教育することが必要である。
私が新卒の時に入った会社は、ある大型案件を受注し、たくさんの経験を得た。
ところが、その大型案件が炎上し、その案件に関わったスタッフの1/3程度が流失してしまった。
それだけではなく、経験をナレッジとして蓄積することもなく、もちろんナレッジを共有することもなかった。
その結果、著しく業績をさがることとなった。
「企業は人なり」とはよくいったものである。
社員を教育して、経験のある人をなるべくやめさせない、そんな会社が「技術力がある会社」であると言える。
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