固定カメラとのメリット・デメリット
固定カメラとフリーカメラのメリット・デメリット
デビル・メイ・クライが久しぶりのナンバリングタイトルを出した。
4までで採用していた固定カメラを捨ててフリーカメラを採用した。
ここでは、DMC5がなぜ固定カメラを捨てたのかを考えるために、三人称視点のゲームで固定カメラのメリット・デメリットについてふれたい。
※三人称視点については以下を参照
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- メリット①カメラ操作をする必要がない。
- メリット②背景コストを削減できる
- メリット③カメラが壁にめり込まない
- メリット④ユーザーに見せたいものを見せられる
- デメリット①死角が生まれやすい
- デメリット②毎回カメラを置く場所を考えなければならない
- デメリット③最近のプレイヤーに馴染みがない
- まとめ
メリット①カメラ操作をする必要がない。
フリーカメラだと、ゲーム中にカメラを操作する必要が生じるため、操作が煩雑になるが、
固定カメラだとこれを避けることができる。
デビルメイクライの様にある程度入力の難易度が高いゲームには、このメリットは大きい。
メリット②背景コストを削減できる
固定カメラを採用することで、プレイヤーに見せる背景(建物とか部屋とか)を制作するコストがさがる。
フリーカメラと違い、ユーザーがゲーム中にみることができる背景が狭まるからだ。
メリット③カメラが壁にめり込まない
また、カメラがコリジョンにぶつかることでカクついてしまうこともある。
メリット④ユーザーに見せたいものを見せられる
固定カメラだと、ゲーム中にユーザーに見せたいものを確実にカメラに収めることができる。
例えば、道端のモブキャラクターに細かい演技をさせる仕様をいれたとする。
フリーカメラだとカメラアングルに捉えられることもないまま気づかれないことが容易に起きる。
だが、固定カメラなら、すくなくともカメラアングルに捉えることができる。
次にデメリットを書いていく。
デメリット①死角が生まれやすい
どんなにカメラを置く場所やカメラの角度を調整しても、敵やオブジェクトが重なりプレイヤーキャラクター(PC)が見えなくなってしまう状況が生まれる。
フリーカメラなら、そのような状況になっても、プレイヤーがカメラを操作することでこれを回避できる。
デメリット②毎回カメラを置く場所を考えなければならない
エリアごとにカメラを配置する場所を考え実装するという手間が発生する。
①のデメリットがなるべく抑えられる位置と画角を調整するのはなかなかに骨が折れそうである。
オープンワールドの様な膨大なフィールドのゲームでは、まず実装できない仕様である。
デメリット③最近のプレイヤーに馴染みがない
固定カメラは、最近のゲームの主流ではないため、プレイヤーが戸惑ってしまう。
まとめ
DMC5が、固定カメラをやめたのは、デメリット①とデメリット③によるものだと思う。
死角が生まれる問題は1~4でも散々批判されていたこと、また、最近のユーザーがフリーカメラの操作になれたので、メリット①の効果が薄れたこともあたりが大きな要員ではないだろか。
開発陣には、CEDECあたりで語っていただきたい。
※デビルメイクライ5についての記事をまた書きました。
※カメラについては以下の本に詳しいのでよければ
「レベルアップ」のゲームデザイン ―実戦で使えるゲーム作りのテクニック
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